
先日、久しぶりにカナダのスチールヘッドツアーを企画し、行ってきました。
COVIDの流行以来、実に6年ぶりのツアー再開です。
今年のスキーナ川は調子が良いとの前情報もあり、参加された皆さんの期待も高まっていました。
今回はその釣行の様子をレポートします。
あいにくの濁り
残念ながら、ぼくたちが出発する数日前に降った雨の影響で、
スキーナ本流は濁りが取れない状況が続いてしまいました。
そのため、今回の釣りはスキーナ川の支流であるケイラムリバーや、
海に近い、いわゆるコースタルリバーと呼ばれるタイプの川、
キティマットリバーがメインの釣り場となりました。
キティマットリバーは、スキーナ本流と比較すると川幅も狭く、
全体的に浅いポイントが多い川です。
場所によっては途方もなく広いスキーナ本流に比べると、
釣りやすい手ごろなサイズの川と言えるでしょう。
初日からスチールヘッド連発!
今回ぼくを含め5名のツアーだったのですが、基本的に2名と3名の2つのグループに分かれて釣りをしました。
初日はぼくと他2名はキティマットリバーへ行き、
その他の2名がケイラムリバーで釣りをしたのですが、
そのケイラムリバーに入ったグループが幸運にも4本のスチールヘッドをかけ、
そのうち3本のスチールヘッドを手にすることができました。

そのうちの一人、Sさんは今回のツアーでスチールヘッド初挑戦の方だったのですが、なんとその方が初日に2本も釣り上げるという素晴らしい結果でした!


キティマットリバーでのドラマ
2日目は前日キティマットに入った2名がケイラムリバーへ、
ぼくと残りの2名はキティマットリバーへ行くことにしました。
この日もケイラムでは2本フッキング、そのうち1本が上がりました。
この日釣られたEさんもスキーナは初挑戦、以前アメリカで湖から遡上する小型のものを釣った経験はあるものの、海から遡上してくる大型のスチールヘッドは初めてだったのです。

ぼくが入ったキティマットではSさんが1本フッキングするも外れてしまい、
まだ1本も上がっていない状態でしたが、最後の最後にドラマが待っていました。
この川ではドリフトボートで川を流れ下りながら、
要所要所でそれを降りて釣りをしていくのですが、
もうここでボートを陸揚げして戻るという場所。
時間的にも、わずかしか釣りができないという時間帯でした。
ぼくはこのツアーの常連のHさんが釣りをしている姿を動画に収めようとカメラを回していました。
すると、不意にロッドが曲がり、Hさんの「ヒット!」と叫ぶ声!

にわかに皆活気立ち、それまでそろそろボートを揚げる準備をし始めようとしていたトレーシーもネットを手に駆け寄り大声でアドバイス。
なんでも、最初に軽いアタリがあった後、そのまま流し続けると本格的にヒットしたとのこと。
そして、そのヒットしたスチールヘッドに別の個体がついて来ていたので、
Sさんが慌てて釣りを再開。
上げ潮に乗ってスチールヘッドがまとまって海から上ってきているようでした。
ヒットしたスチールヘッドは無事取り込むことができ、
それはまだシーライスがついたフレッシュなメスのスチールヘッドで、
非常に美しくサイズも申し分ありませんでした。

3日目、ぼくにもようやく…
ぼく自身も、3日目にスキーナ川の支流ケイラムリバーで今回初となるスチールヘッドをキャッチすることができました。

この日ぼくと一緒の組になったMさんにも小型ではあるものの、初のスチールを釣り上げられました。

最終日、本流での惜しい一本
最終日は、2グループともまだ濁りが完全には取れていないスキーナ本流へ。
それまで好調だということもあり、少し期待もあったのですが、
やはり濁りのためか、なかなか反応がありません。
おそらくあと数日後だったらと、悔やまれました。
もう夕方になり、またしてもここが最後というポイントで、
ぼくのフライを2本目のスチールヘッドが咥えてくれました。
これは1本目とは比較にならないほどのパワーと重さのある魚で、
明らかに大きいと感じるものでした。
ネットイン直前まで寄せても、一向に弱る気配を見せず、
ネットを近づけるたびに沖へ走り出すことを繰り返しました。

しかし、プレッシャーを強めてネットへ誘導しようとしたところで、残念ながらフックが外れてしまいました。
光線の具合でぼくからは魚体が見えませんでしたが、
推定15ポンドのオスだったそうです。
少し慎重にやり取りしすぎたのかもしれません。
今でも時々あの時の記憶が蘇り、悔しさが込み上げてきます。
快適なロッジと美味しい料理
今回滞在した、トレーシーが新しく作ったロッジ「ホワイトハウス」は、
設備も素晴らしく、非常に快適に過ごすことができました。
ここの料理長はポルトガル出身で、ポルトガル系の料理や味付けが中心でしたが、馴染みのないぼくたち日本人の口にも合う大変美味しいもので、ボリュームも満点でした。

キティマットの名産、ダンジネスクラブも絶品!

最後に、新しいロッジ「ホワイトハウス」の前で参加者全員で記念撮影をしました。

今後のツアーについて
来年もこのスキーナのスチールヘッドフィッシングツアーは開催しようと思います。
ご興味のある方はお問い合わせください。