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フライロッドのグリップ破損修理


今回はお客様の大切なフライロッドのグリップ修理をご依頼いただきました。

【修理前】フライロッドグリップの状態:コルクの激しい損傷

こちらがお預かりしたフライロッドのグリップ部分です。

ご覧の通り、コルクが 相当傷んでおり、一部は欠け落ちてしまっています。

これでは、本来の握り心地やキャスティングの精度にも影響が出てしまうどころか、
リールを取り付けることもできず、使うことができませんね。

長年使い込んで、愛着があるため何とか直してまた使いたいとのこと。

その大切な、ロッドがまた活躍できるよう、心を込めて修理させていただきました。

フライロッドグリップ修理の工程:コルク交換で蘇る握り心地

今回の修理は、破損した部分を取り外し、新しいコルクを接着して成形するという流れです。

1. 劣化したコルクの丁寧な取り外し

まずは、傷んだコルクを慎重に、そして完全に取り除きます。

ブランクを傷つけないよう、細心の注意を払って作業を進めます。

2. 新しい高品質コルクの接着

古いコルクを除去したら、厳選した新しいコルクリングを接着していきます。

接着剤が均一に行き渡るように、そしてコルク同士がしっかりと密着するように、丁寧に作業を行います。

この接着の工程が、グリップの耐久性に大きく関わってきます。

3. コルク成形:損傷していないオリジナル部分はできるだけ温存

コルクが完全に乾燥したら、いよいよ成形作業です。

今回は元のグリップとリールシート部分はできるだけそのままに、
破損している部分だけを取り外し、新しく接着した部分との違和感が無いよう、
最新の注意を払って加工しました。

フライロッドにおけるコルクグリップの役割

フライロッドのグリップは、単に握る部分というだけではありません。

その形状やサイズ、仕上がりによってはキャストの精度や
釣りをしている間の疲労感などにも差が生じるものです。

コルクは軽量で滑りにくく、手に馴染みやすいという特性から、
古くからフライロッドのグリップ素材として愛用されています。

しかし、天然素材ゆえに、時間とともに劣化してしまうこともあります。

適切な修理やメンテナンスを行うことで、大切なロッドを長く使い続けることができるのです。

【修理後】美しく蘇ったグリップ

そしてこちらが、修理を終えたグリップです。

いかがでしょうか。

劣化した部分はなくなり、新しいコルクで美しく仕上げることができました。

これでまた、気持ちよくフライフィッシングを楽しんでいただけることと思います。

お客様からの喜びの声:「美しい仕上がりに感激!」

先日、修理を終えたロッドをお客様にお届けしたところ、
大変嬉しいメッセージをいただきました。

岡田さま

お世話になります。

ロッド、届きました。

とても美しい仕上がりで

感激しました。

ありがとうございました。

このように、お客様に喜んでいただけることが、
ぼくにとって何よりの原動力です。

このロッドで、また素晴らしい釣りの思い出を
たくさん作っていただけることを願っています。

フライロッドの修理・カスタムはご相談ください

フライロッドの修理や、カスタムビルドなども含めて、
その元となるロッドはうちで取り扱っているものでなくても全く構いません。

他社のロッドの加工でもお気軽にご相談ください。

フライロッドのグリップ修理やコルク交換、ガイド交換、その他カスタムビルドなど、ロッドに関するお悩みやご要望がございましたら、うちで扱っていない、他社のものでも承りますので、どうぞお気軽にご相談ください。

あなたの大切な1本のフライロッドのために最善を尽くしてお手伝いさせていただきます。

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    6ピースロッドの修理


    お客様との出会い

    ある日、一人のお客様からロッド修理のご依頼のメールが入りました。

    「大切に使っているものなので、何とか復活させてたい」とのことでした。

    被害状況の確認

    ロッドを拝見すると、グリーン系の美しい塗装が施された6ピースの高級カーボンロッド。

    #1セクションが完全に紛失し、#2セクションも途中で折れて一部が無くなっていました。

    でも、残りの#3〜#6セクションは素晴らしいコンディションで、このロッドへの愛着が感じられました。

    修理プランの提案

    #1セクションは完全にない状態で、もともとのアクションを把握することができないので、
    どの程度までそれを再現できるのか、不確定要素も多いのですが、可能な限りそれを実現するべく、
    いろいろ検討して、以下のような修理方法をとることにしました。

    • .#1セクションは手持ちのブランクの中から、残っている♯2セクションと会う内径と
      アクションのものを選び出し使用。
    • .♯2セクションはこのっている部分はできるだけ使用し、欠損している部分を
      やはり手持ちのブランクから切り出し、接続。

    実際の修理作業

    1.#1セクションの選び出し

    • 手持ちのブランクの中から残っている♯2セクションに会うものを選び出し、
      長さを調節してフェルール部分にカーボン繊維を巻き付け補強

    2. #2セクションの修正作業

    • 折損部分をクリーンカット
    • 欠損部分を補う部分のブランクを切り出し接続

    2. アクションの調整

    • 新たに作った#1セクションと、修正後の♯2セクション、
      それから#3以降の適合確認
    • ガイド位置の設定
    • 全体的なアクションバランスの確認

    3. 仕上げ

    • オリジナルのブランクカラーに近いカラーに塗装
    • 新規ガイドのラッピングと塗装

    エピローグ

    出来上がったロッドはこのような仕上がりになりました。

    新たに作った#1セクションと、♯2セクションの継ぎ足した部分ののカラーは
    オリジナルのものとは少し違いますが、ある程度近づけられたのではないかと思います。

    アクションも、本来のものは想像するしかありませんが、
    違和感はない状態には仕上がったと思います。

    まとめ

    一見修理不可能に思える破損でも、諦めずに対処すれば、
    また釣りのパートナーとして活躍してくれる可能性があります。
    もちろん、完全な元通りの復元は難しいものの、新たな特性を持つロッドとして、
    また違った楽しみ方ができるはずです。

    あなたも大切に使っていたロッドが破損してしまい、
    メーカーでの修理も不能などといったことがあれば、
    あきらめてしまう前にまずはご相談ください。

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      フライロッドの改造サービス – 2ピースから4ピースへの変身


      こんにちは。

      今回はお客様からのご依頼で実施した、フライロッドの改造例をまたご案内します。

      2ピースのフライロッドを4ピースに改造するというものです。

       なぜ2ピースから4ピースへ?

      2ピースのフライロッドは、強度とアクションの面で優れているということで、以前はこのタイプのロッドが主流でしたが、現在ではより持ち運びに優れていることと、ノウ・ハウと技術の向上により、強度とアクションの面からも遜色なくなったこともあり、4ピースが主流になっています。

      そんなことから、このロッドも4ピースに改造したいとのご依頼を頂きました。

       改造プロセス

      この改造のプロセスをザックリと言ってしまうと、以下のようになります。

      1. ロッドの 最適な分割ポイントの決定

      通常は持ち運びのしやすさを優先して、等分に分割されるようにフェルールの位置を決定します。

      2.フェルール部分の補強

      制作するフェルールの部分に補強用のカーボン繊維をブランクに巻き付け、接着して表面を平らに削り出し、さらにその表面をバーニッシュでコーティングします。

      3. ブランクの切断
      1.で設定した場所でブランクを切断します。場所を間違えないように、しかもよく切れる切断機で慎重に切り出します。

      4. 新しいフェルールの製作と取り付け
      新しいフェルールとなるソリッドのカーボン製の棒を適切な長さに切りだし、ブランクの内径に合うように、旋盤を使って慎重に削り出します。

      5. フェルールの接着と調整
      出来上がったフェルール・プラグをオス側となるブランクに挿入して接着。
      接着剤が完全に固まったらフェルールをセットして、フィット感をチェック。
      必要とあればここで微調整をする。

      6. ラッピングと塗装
      出来上がったフェルール部分と、場合によっては一旦取り外したガイドを取り付けラッピングして、バーニッシュをかける。

      7.今回は新しく出来上がったロッドの長さに併せてクロスバッグも制作しました。

       結果

      改造後のロッドは、元の2ピースの性能を維持しつつ、4ピースの利便性を獲得しました。お客様からも大変ご満足いただきました。

      フライロッド改造サービスのご案内

      このような改造サービスに興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。お客様のニーズに合わせて、以下のようなカスタマイズも可能です:

      – ピース数の変更(2ピース→4ピース、3ピース→6ピースなど)

      – グリップの交換や調整

      – ガイドの交換やアップグレード

      フライロッドの改造は、愛用のロッドに新たな命を吹き込む素晴らしい方法です。性能を維持しながら、使い勝手を大幅に向上させることができます。ぜひ、あなたの大切なロッドのポテンシャルを最大限に引き出してみませんか?

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        皆様のフライフィッシングライフがより豊かになることを願っています。